2021/08/17 05:43

若狭牛は福井が誇るブランド和牛です。

でも正直言って、普通の若狭牛であれば

当社がおススメすることはありません。

 

それは...

畜産県としての福井はまだまだ発展途上にあり

日本有数の生産量を誇る鹿児島や宮崎などとは

牧場数やインフラ整備、畜産の技術や歴史において

大きな差があるからです。

 

プロの目から見て、その差はそのまま

精肉の品質に大きな差を生んでいます。

※あくまで弊社の見解です

 

でも、ここでおススメする若狭牛は

通常の若狭牛とは別モノといっても

過言でない位、強烈な旨味を備えています。

なので弊社が勝手に若狭ナカノ牛と命名しました(笑)

 


▼福井のお肉博士こと中野直幸氏の協力により実現

この特別なお肉を取り扱っているのが、福井県

坂井市の精肉店『株式会社ナカノ』さんです。

 

社長の中野直幸氏はその道40年のキャリアを誇る

お肉のプロ中のプロ。

弊社代表中澤の大師匠でもある中野社長は、

お肉に対する深い愛情と止まることを知らない

情熱、そして圧倒的な経験と知識をもつ

福井のお肉博士です!

 

そんな中野社長のこだわりは、他のお肉屋さんが

一朝一夕で真似できるものではありません。

 

提携牧場で育てられるナカノ社専用の若狭牛は

神戸牛や松坂牛がそうであるように雌牛のみです。

さらには餌へのこだわり、自然放牧、通常より長い

肥育日数など、特別な育て方と愛情を受けて

立派な成牛になります。

 

そうして丹精込めて育てられたナカノ社専用の

牛さんを屠畜後30日間『枯らす』ことでさらに、

お肉の旨味をぎゅぅぅぅっ!と凝縮していきます。


【枯らし熟成とは?】

ナカノさんの牛肉は、“枯らし”という日本の

伝統的なお肉の熟成を行っています。

「枯らし熟成」とは別名「吊るし熟成」

とも呼ばれ、一定温度の冷蔵庫内で、

屠畜したばかりのお肉を枝肉のまま吊るし

数週間保管します。

その間、吊るされた枝肉からはゆっくりと余分な

水分が抜け、旨味成分が凝縮し、

芳醇な和牛の香りが引き出されていきます。

 


実は、このような熟成方法は、

今に始まったことではありません。

日本では「熟成」という言葉がない時代から、

鳥や鹿を吊るして熟成させておくという

習わしがありました。

ドライエイジングに代表されるような

熟成という言葉が流行りだしたのは

ここ数年ですが、この枯らし熟成は70年代頃までは

町のお肉屋さんでも行われていたそうです。


【旨味成分がなんと2倍以上に!!】

ナカノさんが行っている成分分析調査では、

旨味成分であるアミノ酸値が通常と比べ、

なんと2倍以上!!になることが解っています。


【なぜ?失われゆく熟成文化】

枯らし熟成は枝肉の水分量が減る上、

表面全体を削り取るので、商品として

提供できるお肉が極端に少なくなります。

長い時間と手間がかかる上、

歩留まりの悪さから原価が4割〜5割高くなり、

ともすれば利益を残すのが難しい商品となります。

そんな中、真空技術の発達と普及によって

効率と利益が最優先されるようになり、

日本の古き良き枯らし熟成を行う店も減少。

今では数少ない貴重な技術となりました。


【伝統的な熟成技法を現代に】

株式会社ナカノさんでは、

「利益や効率より、生命に感謝し、最高の状態で

お肉を提供するのが我々の使命」

という信念の基、30年も前から枯らし熟成の

お肉を販売して来られました。効率や利益より、

愚直に最高の美味しさを追い求め、

この伝統的な技法を現代に再現している、

今や日本でも貴重なお肉屋さんです。